はやぶさ帰還

いとかわい余念無きまま七年目浮気もせずに燃え尽き還る

小惑星イトカワに向け旅立った小惑星探査機『はやぶさ』が6月13日夜にオーストラリア南部の上空で、イトカワの土が入っているであろうと期待される回収カプセルを分離し、60億キロ7年の旅を終えて燃え尽きた。その経緯を見ると、本当に“燃え尽きた”といえるだろう。
2003年5月に打ち上げられ、4年間で、38万キロ離れた、長さ500メートルほどの小さな惑星に到着し、その惑星の土を持って帰ってくる予定が、燃料漏れがあったり、姿勢制御装置が壊れたり、7週間も通信が途絶えたりと数々の試練に見舞われ、到底帰還できないと思われていた。それらの試練を乗り越え7年目に回収カプセルを切り離し、地球上空で燃え尽きた。天文学ファンならずとも、その快挙に拍手々々である。
これは、日本技術陣の大金星であろう。日本人の真面目さと能力の高さそして辛抱強さ。日本の技術の優秀さを世界に示し、日本国民に勇気と夢を与えてくれた。
それにしても、今回の事業仕分けで、予算が大幅に削られるとのこと。科学技術の予算は、すぐに目の前の経済や金儲けに繋がらない面がある。だが、科学技術は何年か先、あるいは何十年、何百年後に花開かせる事がある。そして人類に夢を与える。そんな夢を、見続けられるようにするのも、政治家の仕事の一つではないのか。
参議院選挙が始まれば書くつもりでいるが、政党も政治家も、本当は必要ないと思っているとしか考えられない参議院なんかやめて一院制にするか、参議員を大幅削減すれば、そんな予算はすぐに捻出できるはず。ついでに、ろくでもない政治家を抱えている衆議院の定数ももっと減らせばさらに予算を捻出できる。